直前の記事にコメントを書き込んでくださったsaheizi-inokori さんの05/11/19レビューを読ませていただきました。
これは”喪失の物語”だ。今、無い物、失われてしまったもの、の陳列だ。なるほど、そうなのですね。
最大の喪失はあの輝ける昭和30年代の”時代の心”だ。
人間は元々孤独には耐えがたい生き物ですが、物が豊富にあり外に遊びに行かなくても、家の中で一人で楽しめるテレビ・パソコン・ゲーム機などがあると、譲り合う必要も、他人に合わせる必要もなく、好きなだけ遊べるわけですが、反面ひとは孤独にさいなまれるようになっていくんですね。
プライバシーが尊重されるようになり、ひとは家の中にこもり、子供たちも広場で遊ぶこともなくなり、人とのつながりが希薄になると自殺や孤独死が増える…。
若い人の中には、日本の閉塞感に耐えかね、バックパッカーとして世界を貧乏旅行する人がいますが、そんな方のお一人が、東南アジアの貧しい地域へ行くのはとても楽しいと言っていました。子供も大人もわ〜っと寄ってきて、うるさいほどまとわりつき世話を焼き、うっとうしいけれどうれしいと…。そうした地域では自殺者などほとんどいず、なぜ物が豊かなのに日本ではそんなに自殺が多いのかと不思議がられるそうです。
物質的な豊かさと引き換えた物、失われた物を取り戻すことは、なかなか難しいことかもしれないですね。
これまで私は、人間の心はそうそう変わらないわよと思ってきたのですが、どうも最近、そうでもないみたいだと思うようになっています。他人を思いやる心のゆとりがこれ以上失われないよう祈りたいものですね。
「ALWAYS 三丁目の夕日」。この映画がいろんな親子の心を近づける役割を果たしてくれたらいいなと、私は願っています。
> そういう人たちの心を大切にするブログを書いていきたいと思っています。
あ、そうですね〜。だれでも他人に影響を及ぼす力がありますし、僭越ですが、他の人にほんの少しでも良い感化を及ぼすような雑文が書けるよう私も精進したいと思います。
先日は書き込みありがとうございました。
とうとうこの映画が地上波で放送されましたね。
再び観て、今の時代と照らし合わせて「なんて暮らしにくい時代になったんだ・・・」とか思ってしまいました。
テレビで放送されたのですか?気付きませんでした。
何を暮らしにくいと感じるかはそれぞれかもしれませんが、物の豊かさと人情とは反比例する傾向にあるのかもしれませんね。
(どちらのsuzuさんなのか、すぐには分からなかったので、調べたうえ、勝手ながら、ホームページ欄に該当ブログ記事のURLを記入させていただきました)