
でもこのシールが貼ってないと、リサイクル料が図のような金額必要になってきます。結構高いですよね。ほかに、車の廃車では1万円くらい、テレビや洗濯機などの引き取りも数千円かかります。なんだかよく分からないリサイクル法がいっぱいあるみたいです。こうなると山林などに捨てる人が出るのではないかと心配されていたものですが、今はこうした費用の負担をせずに済む方法がありますね。うちのほうでも、バイクやパソコン、テレビなどをちり紙交換をしながら回収してくれる業者がいます。
私の夫もかなり前にちり紙交換を1,2年やったことがあるんですが、段々古紙が安くなってどうしようもなくなってやめました。でも最近は海外での需要が増えて、古紙や古着、中古車、バイク、家電など、国内で足りなくなるほど輸出されているようです。
ところで昨夜は、テレビ東京で『ガイアの夜明け』を見ました。 2月13日放送のテーマは「⇒“ゴミ”の電器がカネになる〜テレビ・パソコン…潜む“金脈”〜」です。
日本のテレビは薄型が主流になり、テレビのブラウン管は部品を取りはずしてもリサイクルのしようがないのだそうです。ブラウン管からはブラウン管しか作れず、日本ではもう需要がないからです。でも、分解するまでもなく、中古のテレビはフィリピンでは飛ぶように売れるそうです。日本人があちらにコンテナで大量に運び込み、オークションで売るんですが、1台5千円前後。中古なのにフィリピンでは月収の半分にもなります!
掘っ立て小屋のような家に持ち帰り、テレビを設置して画像が映ると、家族がなんともいい笑顔をしています。その昔、私の子供時代に初めてテレビや洗濯機が家に来たときのことが思い出されました。初めての物には感激があったものです。
私たちがゴミとして捨てた物を喜んで使ってくれる人がいるというのは、ちょっと複雑な思いがしますが、それでも新品が買えない人たちに喜ばれ、家電製品も寿命を全うできるのであればいいことなんでしょうね。
ところで、中古品がそのまま利用される一方で、廃棄家電から金属やプラスチックを分別して資源として再利用することもフィリピン、中国、そして日本でも行われていて、今や廃棄家電は引く手あまたのようです。
話はそれますが、最近金属が高騰していると聞きますね。投機目的の買い占めなどの影響だそうです。例えばエアコンを作るときには銅を大量に必要とするので、原料の値上がり分を価格に上載せせざるを得なくなっているとか、メッキ工場では材料が高騰して、作れば作るほど赤字が出て借金ばかりが増えていく工場もあるそうです。
最近もガソリンや灯油の価格が高騰しましたが、なんでもかんでも儲かると見ればハイエナのように群がる今の市場経済というのは、なんとかならないものでしょうか。人類の歴史に株式というものが登場してから、いくらもたっていないと思いますが、実体のないものを取引するというマネーゲームからは、もう抜け出すことはできないのでしょうね〜。息つく暇のない、食うか食われるかのあの世界は、私には向きませんが(^_^;。
で、さらに話はそれますが、家計を管理している私は、「株をもたないのは馬鹿だ」と夫からたまに言われるのですが受け流しています。(そういうあなたはバブル期に1,000万近くをどぶに捨てたんでしょ? だから私に家計を任せたんじゃない?)とは、思っても口には出しませんが(笑)。いえ、どうしてもと言えば、大部分、夫が稼いだお金だからお返ししますが…。
というわけで、堅実、安定が好きな私には冒険ができません。投資、ギャンブル、宝くじさえ興味がなく、お金儲けのできない人なもので、夫にはごめんなさい、なんですが、でもね、そのおかげでうちは借金・ローンはゼロだから、まあ我慢してちょうだいね(笑)。

現在高騰している金属ですが、金の場合、金鉱1kgから取れる金はわずか0.1gだそうです。しかし電気製品からは、確か0.2gぐらい(…と言っていたと思う)。アルミなどもボーキサイトから取り出すよりも飲料缶をリサイクルするほうが省エネになると聞きます。つまり、希少金属はリサイクルのほうが効率がいいわけですね。
ですが、それもいいことばかりではなく、金属を取り出すために使う触媒が有毒であったり、取り出す金属そのものが有害である場合があります。金を取り出す方法はエンカルタ百科事典によると、アマルガム法、青化(シアン化)法などがあるそうですが、番組では「青」という字を見たような気がするので、シアン化ナトリウム(青酸ソーダ)という毒物を使っていたようです。それが川に垂れ流しでした。
また、基板には低温で溶け出すハンダが使われていますが、中国では基板を鉄板焼きのようにしてハンダを溶かし出していました。ハンダに含まれる鉛は体に入ると中毒を起こしますし、あの扱い方で大丈夫なんだろうかと心配になります(リサイクル方法の簡単な説明は⇒こちら)。
フィリピンや中国で取り出される希少金属(レアメタル)は、金、銅、鉛、などでしょうか。ですが、もっと高価な金属も使われているのですが、それを取り出す技術という点では、日本の技術は勝っていて、ある目利きの方はパソコンの基板からいろいろなレアメタルを取り出していました。リサイクルというのは必ずしも儲かるというものではないですが、特別高価な金属が見つかれば割に合うようです。
特に高価な金属はロジウムだと言ってました。今、ロジウムは金の20倍、1gで2万円!だそうです。これは見た目も性質もプラチナと似た金属ですよね。以前はプラチナより安かったと思ったんですが…。よくアクセサリーではシルバーをメッキするのに使われているものです。金などの相場を調べてみたら、いま金は2,744円、プラチナが4,980円なんですね。20年くらい前は1,300円、1,600円程度だったような気がしますが、確かに異様な値上がりです。
レアメタルというのは、単価の高いものだけでなく、JOGMEC(ジョグメック)(本部は川崎市)という、国内で消費されるレアメタルを一定の日数分備蓄している所ではニッケル、クロムなど7種類を保管しています。⇒こんな物ですね。

それにしてもニッケルの価格推移は2006年から急カーブを描いていて4倍にもなっています。2003年と2006年の高騰の理由は、供給不安に乗じた投機筋の介入だそうです。まあ儲かるところに群がるのを止めることはなかなか難しいのでしょうけれど、あまりにも高騰すると産業が潰れてしまうでしょうし、どっかで歯止めをかけないといけないのではないでしょうかね。
なんだかまた話がずれましたが、廃棄家電からレアメタルを取り出す事業は、秋田県小坂町の元々閉山された鉱山で行われているそうです。DOWAホールディングスの製錬所は技術的には最高で、17種の金属を取り出せるそうです。⇒Webサイトを見ると、中国の環境保全に配慮した資源リサイクル事業もやっているようです。日本の技術は頼もしいものですね。
ということで、家電と共に私たちの家庭の中にある希少金属を、ぽいとゴミとして捨てるのではなく、リサイクルに回して貴重な資源を保存しましょう、という話でした。そのほうが環境にいい面もありますし、費用の負担も少ないですしね。
また、家電と言っても大きな物ばかりでなく、乾電池や充電池に始まって、携帯電話の充電器やパソコンの周辺機器に至るまで、いろいろあります。廃棄家電はゴミではなく、宝の山であるということを認識させられたテレビ番組でした(は〜、ここまで珍しく長かった(^^ゞ)。